RHYMESTERの活動開始は平成のはじめ、1989年です。
この頃はラップ、ヒップホップというジャンル自体がほとんど知られていませんでした。
そんな時代に結成されたRHYMESTERは、30年以上の活動の中で日本語ラップに多大な影響を与えてきました。
また、メンバーはRHYMESTER以外でも、様々な活動をされています。
ここではRHYMESTERのメンバーや活動内容を紹介していきます。
RHYMESTERのメンバー
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RHYMESTERのメンバーは
- 宇多丸
- Mummy-D
- DJ JIN
の3人です。
1人ずつ紹介します。
宇多丸
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MCネーム | 宇多丸(うたまる) |
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旧名 | MC SHIRO / 歌丸 |
本名 | 佐々木 士郎 |
生年月日 | 1969年5月22日 |
出生地 | 東京都港区 |
事務所 | スタープレイヤーズ |
宇多丸は1969年に東京都港区で生まれます。
現在の名義「宇多丸」になる以前は「MC SHIRO」や「歌丸」の名義で活動していました。
宇多丸の生い立ち
宇多丸は東京都港区に生まれ、文京区で育ちました。
巣鴨中学・高校、早稲田大学法学部卒業という経歴から、地頭の良さが伺えます。
実際、父親は精神科医です。
ただ、父親はディスコ付設の完全開放病棟を作るなど破天荒な部分もありました。
そういった部分も宇多丸に受け継がれたのかもしれません。
名前の由来
活動を始めてしばらくは本名の「MC SHIRO」名義で活動していました。
90年代に入り、落語家の桂歌丸にあやかり「歌丸」に活動名を変更します。
しかしその後、宇多丸自身も有名になり、新聞のラテ欄に自分の名前が載ると本家と間違えられてしまうのではないかという懸念から、現在の「宇多丸」に名前を変えます。
尚、2011年には桂歌丸本人と対面し、お墨付きを得ています。
活動内容(ラッパーとして)
宇多丸はRHYMESTERの顔とも言える人物で、MCを担当しています。
本名の佐々木士郎名義でヒップホップ専門誌に「B-BOYイズム」を連載し、後の多くのラッパーに影響を与えました。
また、B-BOY PARKのMCバトルの司会を一定期間務めるなど、イベントへも多数参加しています。
2010年には喉にポリープができ、手術のため各方面への出演を一か月間見合わせていました。翌2月には大過なく復帰しています。
RHYMESTER以外では、「申し訳ナイタズ」というDJ集団で、「宇多丸申し訳Jr.」名義で活動中です。
また、宇多丸個人として、三木道三やHALCALI、藤井隆など、様々なアーティストの曲に客演しています。
活動内容(ラッパー以外)
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宇多丸は鋭い観察眼と高度な言語能力の持ち主で、その能力はラップにはもちろん、様々な分野で活躍されてきました。
アイドル、映画にも造詣が深く、いずれも書籍を出されているほどの博識です。
また、長らくラジオのMCも務めており、TBSラジオでは、2007年からパーソナリティを続けています。
特にラジオ番組内での映画批評のコーナーが話題を呼び、2009年には第46回ギャラクシー賞のDJパーソナリティ賞を受賞しました。
Mummy-D(マミーディー)
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MCネーム | Mummy-D |
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本名 | 坂間 大介 |
生年月日 | 1970年4月14日 |
出生地 | 神奈川県横浜市 |
事務所 | スタープレイヤーズ |
Mummy-Dは神奈川県横浜市出身です。
同郷にはOZROのMACCHOやサイプレス上野など名だたるラッパーがいます。
Mummy-Dの生い立ち
Mummy-Dは高校まで横浜の学校に通っていました。大学は宇多丸同様早稲田大学です。
高校時代はサッカー部に在籍していました。
また、大学卒業後、ラッパー活動のかたわらデザイン会社に就職し、デザイナーとしても活動しています。
Mummy-Dの弟もKOHEI JAPANという名義でラッパーをしています。
2人もラッパーを生む家はさぞ現代的な家なのかと思いきや、実家はせんべい屋さんだそうです。
一時期ご実家から勘当されていたようですが、その後和解しました。弟のPVにも親子そろって出られています。
お酒が大好きで、プロデューサーとして活動する際には「Mr.Drunk」を名乗るほどです。
RHYMESTERの公式ブログの打ち上げの記事を見れば、Mummy-Dが酒好きであることが伝わってきます。
この他では歴史も趣味だそうで、そのためか、「Qさま!」に出演したこともありました。
活動内容
Mummy-Dは宇多丸とともにMCを務める一方、トラックメイカーも担当されています。
RHYMESTER以外にも、元SUPER BATTER DOGの竹内友康とともに「マボロシ」というユニットでも活動されていることでも有名です。
また、俳優や声優としても活動されています。
Mummy-Dは、飲み屋で一般の人に会うと、「宇多丸じゃなくてごめんね」と思ってしまう、と、ブログ記事に書いていました。
それくらい宇多丸の知名度が高いということだと思いますが、Mummy-DもRHYMESTERの大黒柱を担っている欠かせない人物です。
KREVA、crystal cay、スガシカオなど様々なアーティストのアルバム曲に客演参加。
また、椎名林檎のアルバム「三文ゴシップ」のうち2曲をプロデュースするなど、プロデューサーとしての活動も豊富です。
DJ JIN(ディージェージン)
渋谷ナービーにて親子二代で散髪。 pic.twitter.com/tiHGZYmGg9
— DJ JIN (@_DJ_JIN_) March 12, 2020
DJ名義 | DJ JIN |
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本名 | 山本仁 |
生年月日 | 1973年3月24日 |
出生地 | 神奈川県横浜市 |
事務所 | スタープレイヤーズ |
その名の通り、RHYMESTERのDJを務めているのがDJ JINです。
1994年の正式加入以来、RHYMESTERの屋台骨を務めています。
RHYMESTERにはそのライブパフォーマンスの高さから「キングオブステージ」という異名がありますが、これにはDJ JINの功績が大きいです。
2000年に始めた自身主催のレギュラーパーティは現在まで継続的に行われています。また、JFNラジオにレギュラーを持つなど、ソロでも多方面に活動されている人物です。
趣味は格闘技と野球です。
また、2人の子供がいます。Twitterを見ると、時々ですが子供の様子も出てきます。
旧メンバー
DJ JINが正式加入する前は、DJ Chocolateという方がDJを担当していました。
また、宇多丸の中学〜大学の同級生であるDr.LOOPERが、トラックメイカーとして1995年まで在籍していました。
RHYMESTERの経歴
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RHYMESTERが結成されたのは、早稲田大学の「ソウルミュージック研究会ギャラクシー」というサークルです。
尚、現メンバー3人とも、このサークルで部長を務めています。
1993年、アルバム「俺に言わせりゃ」でインディーズデビューしました。
2001年にはシングル「ロイヤル・ストレート・フラッシュ」でキューンレコードよりメジャーデビューします。
2007年に初の武道館ライブを行った後一度活動を休止しますが、充電期間を経て2009年に活動を再開しました。
充電期間中の2008年に、スタープレイヤーズという事務所を設立しました。
このことから、活動休止は何か問題があったというより、次のステージへの準備期間と考えられます。
2014年にはレコード会社をビクターに移し、レーベルをstarplayers Recordsとしています。
2019年には47都道府県ライブに挑み、2020年1月、無事完結させました。各都道府県で一定数のファンがいないと成り立たないことですので、RHYMESTERの支持の強さが伺えます。
RHYMESTERとコラボしたアーティスト
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RHYMESTERは結成から30年以上もの間様々なジャンルで活躍してきました。
その中でコラボしたことがあるアーティストの中には、知名度が高い方や意外な方まで、様々な人が含まれています。
KICK THE CAN CREW | 2002年、アルバム「VITALISER」収録の「神輿ロッカーズ」で共演 |
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ゴスペラーズ | 2002年と2017年※の2度、ゴスペラーズのアルバム曲で共演 |
クレイジーケンバンド | 2002年、RHYMESTERのシングル「肉体関係」で共演。2003年、クレイジーケンバンドのアルバム「777」内の「夜のビブラート」でも共演 |
忌野清志郎 | 「雨上がりの夜空に」でコラボ |
May J | 2006年、PUSHIM、マボロシ、HOME MADE 家族とともにシングル「I Say Yeah!」をリリース |
FIRE BALL | 2006年、RHYMESTERのシングル「HEAT ISLAND」で共演 |
DJ FUMIYA | 2006年、RHYMESTERのシングル「HEAT ISLAND」で共演 |
Base Ball Bear | 2013年、ミニアルバム「THE CUT」のタイトル曲にRHYMESTERが客演 |
スキマスイッチ | 2017年、アルバム「re:Action」内の「ゴールデンタイムラバー」をRHYMESTERがプロデュース |
NONA REEVES | 2019年、アルバム「未来」収録の「今夜はローリング・ストーン」で共演 |
2019年11月には岡村靖幸とコラボし、2020年3月13日のミュージックステーションに出演しています。
RHYMESTERのオススメ音源
2009年、活動再開とともにリリースされた、「ONCE AGAIN」です。
何が起こるか分からない不安と戦いながらも一歩踏み出すことを後押ししてくれる曲になっています。
2012年にリリースされた「the choice is yours」です。
世の中不条理は数多くあるけれど、それを人のせいにしてばかりでは何も始まらない、最後に決めるのは自分だというメッセージが込められています。
社会に出て20年真摯に活動に取り組んできた人たちの言葉の重みを感じられる歌詞です。
宇多丸がパーソナリティを務めるTBSラジオの番組のオープニングテーマ、「after 6」です。
日中のルーティンワークが終わって、「ここからは俺たちの時間」というアップテンポの曲になっています。
まとめ
以上、RHYMESTERについてお伝えしてきました。
30年以上にわたり日本のラップシーンを引っ張ってきたRHYMESTERは、これからも精力的に活動を続けていくことでしょう。
今後もRHYMESTERの活動から、目が離せません。