現在フリースタイルダンジョンで3代目モンスターとして活躍しているICEBAHNのFORK。
その見事にまでな綺麗なライムでヘッズたちを魅了する彼ですが、その強さは一体どこからきているのか。
そこでフリースタイルダンジョンでのFORKの成績や韻に対する思いなどをまとめました。
FORKのプロフィール
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MCネーム | FORK |
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二つ名 | ライムセイバー |
本名 | 田中貴之(たなかたかゆき) |
生年月日 | 1980年3月11日 |
出身地 | 神奈川横浜市瀬谷区 |
Crew | ICE BAHN (アイスバン) |
レーベル | HAMMERHEAD RECORDS |
SNS | Twitter / Instagram |
FORKは神奈川県横浜市瀬谷区出身のラッパーです。
生年月日は1980年3月11日でMC漢や般若、MACCHOの2つ下の世代となります。
MCネームFORKの由来
FORKは自身のバトルで、「名前は変化球でも言葉はストレート」や「手を振るバカに教えるテーブルマナー」というラインから、名前の由来は野球の球種や食器のフォークを連想して思い浮かべる人が多くいらっしゃるのではないかと思います。
しかし意外にも昔ICEBAHNの3人が同じ仕事で使っていた、”フォークリフト”のフォークからきています。
ICEBAHNのメンバー3人の中で、彼が一番フォークリフトの運転が上手だった為に、メンバーのKITによって名付けられたのが由来だそうです。
FORKは結婚して子どもあり
2020年1月21日に放送されたフリースタイルダンジョンの番組内で、5歳の息子がおり0歳の娘が誕生したことを発表しました。
長い間独身と噂されていたFORKでしたが、実際には何年も前に結婚をしてお子さんもいたようです
新しい家族のために、これからより一層活躍するFORKが楽しみですね。
日本語ラップバトルでFORKが生み出した”技”
フリースタイルは時代の流れとともに新しいスタイルが次々に誕生しています。
その中で現在多くのラッパーが当たり前にやっている「相手が最後に放った単語を拾って瞬時に即興で韻を踏み返す技」を初めてやったのが、韻に強いこだわりを持っていたFORKなのです。
FORKの過去や経歴
現在HIPHOPシーンの重鎮であるFORK。
その意外な過去や経歴に迫ります。
HIPHOPとの出会い
FORKがHIPHOPに出会ったのは、中学生の頃ストリートのかっこよさに憧れて始めたスケートボードがきっかけでした。
当時みていたスケートボードのビデオで流れていたHIPHOPを聞いて、次第に興味をもちアメリカのHIPHOPを聞くようになりました。
そのうちにDJがやりたいと思うようになり、意外にもはじめはDJとしてHIPHOPのキャリアをスタートさせます。
DJを始めてからはアメリカのHIPHOPだけでなく日本語ラップも聞くようになり、そこで初めて韻の面白さに気づき高校3年生の時にラッパーに転身しました。
ICEBAHNとしての活動
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FORKがICEBAHNに加入したのは大学生の頃でした。
当時はすでに別のグループに加入していましたが、メンバーの不仲により脱退。
それから同じICEBAHNのメンバーでその当時、同級生だったKITに誘われる形でICEBAHNとしての活動を始めます。
ICEBAHNの代表曲「越冬」
そんなFORKたちのファーストアルバムに収録されている1曲の「越冬」
2002~2003年当時、HIPHOPはブームでラッパーの人数が需要より供給を上回ってしまい、冬の時代と呼ばれていました。
その当時の日本語ラップシーンの冬を超えるとういうメッセージを込めて、「越冬」というタイトルをつけました。
メッセージを伝えつつも子音踏みと母音踏みを巧みに組み合わせて文章を展開し、とにかく韻を踏みまくるスタイルは、「踏みすぎ注意」と声が上がるほど日本語ラップに衝撃を与え韻の概念を飛躍的に進化させました。
現在フリースタイルダンジョン3代目モンスターのラスボスとして君臨しているR-指定にも当時この越冬を聞いたときは「日本語ラップの歴史に残る韻の踏み方、ションベンちびりそうになるぐらい驚いた」と言わしめるほどの名曲です。
FORKを語る上では必ず聞いておきたい一曲です。
FORKのバトルの経歴
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フリースタイルダンジョンのモンスターを務めるFORK。
バトルの初体験は衝撃的なものでした。
般若とのバトル
FORKが生まれて初めてバトルをしたのが2001年のB-BOY-PARK(ラップバトルの大会)でした。
その初めてのバトルの一回戦の相手がなんと初代・2代目とラスボスを務めていた般若でした。
この対戦でFORKは100-0で負けたと認めるほどの完敗を喫します。
般若に破れたFORKは翌年もB-BOY-PARKに出場しますが本戦の対戦相手を決めるくじ引きで般若を引き当て、またもや1回戦で般若と対戦することになります。
このバトルでも敗北をしてしまったFORK、その悔しさから本気でフリースタイルを始めるようになります。
UMB
そしてUMB2006年大会でカルデラを破り、初めてラップバトルで大きなタイトルをとります。
このUMB2006年の1回戦で対戦したHIDADDYとのバトルは、今でも語り継がれるほどの名バウトとも呼ばれています。
記憶に残る名勝負を数々生み出したFORKは、2000年代のバトルの一つの頂点を築いた存在と言っても過言ではないでしょう。
2代目モンスター就任
UMBで優勝をしてからバトルに出なくなったFORK。
2017年そんな彼に2代目モンスターとしてのオファーがかかります。
FORKはこの時の心境を
「バトルは気にはして見てたし、ICE BAHNとして現場には立ってたから、ラップを辞めてた訳では無いんで、ラップ自体には当然だけどブランクは無くて。
それに、確かに俺らはバトルからは遠のいてたし、バトルでバリバリ戦ってた頃の事を知らない奴も多いかも知れない状況だとは思うけど、それでも声がかかったんなら、やってみようか、っていうのは思いましたね。なにより、バトルのオファーを貰って、断る方が男として恥ずかしい」
と語り最強のライムモンスターとして2代目に就任します。
FORKのラップスタイル
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FORKのラップスタイルといえば、質と数に優れた韻、そしてセンス抜群な言い回しです。
押韻主義と呼ばれる程、人一倍質の高いライミングを追求するFORK。
やはり韻に対しては、彼ならではの強いこだわりがいくつかあるようです。
FORKが思う「韻」と「ライム」の違い
辞書を引いてみると韻とライムは同じ意味になります。
しかしFORKは個人的に、この二つの言葉に対して特別な定義づけをしています。
FORKは踏んでいる言葉が「韻」、その韻に連なる言葉全てを含めた一つの文が「ライム」だと考えているのです。
その為彼は単に数多く韻を踏むのではなく、相手との会話が成り立つよう全体の「文脈」を非常に大切にしています。
観客に感動を与えるFORKのライミングは、このような妥協のない繊細なこだわりから生まれているのです。
FORKのステルス韻
FORKのバースの中には、聴いたその瞬間に沸き上がる通常のわかりやすい韻だけでなく、文字起こしをしてみて後から気が付く様なステルス韻が隠れていることが多々あります。
実際にフリースタイルダンジョンでのバトルの中でも
「~本物の韻は 耳に焼きつく 後で気がつく そしてニヤつく」
と刻んでおり、彼が普段から意識的にステルス韻を盛り込んでいることがわかります。
会話を成り立たせながら華麗なライミングで観客を盛り上げ、後に余韻と共に振り返った時またさらなる感動を与えてくれる、そんなFORKの魅力で溢れるラップ。
皆さんもお気に入りのバトル等があれば是非文字に起こして振り返ってみては如何でしょうか。
FORKのマイクの持ち方
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韻だけでも十分にかっこいいFORKですが、それを際立ているのはやはりあの低くて響く声です。
声質がもともと低いのもありますがマイクのグリル(頭の部分)を覆って持つことでさらに低い声を響きやすくしているのです。
マイクの持ち方一つをとってもこだわり抜いているFORK、とにかくかっこいいです。
FORKのフリースタイルダンジョンでの戦績と名バウト
みんなお疲れ様!!!!#フリースタイルダンジョン pic.twitter.com/WBj0qNIhaB
— FORK (@FORK_IB) August 27, 2019
フリースタイルダンジョンでの2代目モンスターとしての勝率が高く、3代目モンスター続投となったFORK。そんな彼のフリースタイルダンジョンでの戦績をまとめてみました。
個人戦のみ | 試合数 | 勝利 | 敗北 | 勝率 |
FORK | 19 | 12 | 7 | 0.632 |
呂布カルマ | 23 | 18 | 5 | 0.783 |
ACE | 25 | 10 | 15 | 0.400 |
裂固 | 32 | 18 | 14 | 0.563 |
輪入道 | 23 | 13 | 10 | 0.565 |
崇勲 | 24 | 11 | 13 | 0.458 |
2代目モンスターの中で勝率2位の戦績を残しました。
さらに素晴らしいのは、8小説x3ターンでは敗北がないということと、全試合通じて1ラウンド目でクリティカル負けがないという所です。
その上全試合で1ラウンド目を相手に取られたことが僅か2回しかありません。
フリースタイルダンジョンでの名バウト
そんなFORKのフリースタイルダンジョンでの名バウトといえば2代目モンスターに抜擢されるきっかけになったNAIKA MCとの一戦です。
初代モンスターの時にNAIKA MCを迎えつために隠れモンスターとして登場したFORK。
このバトルで圧倒的な押韻スキルと韻への愛をぶつけます。
韻を踏むことにとことんこだわるFORKに対して韻は踏まず言いたいことを熱いバイブスに乗せるスタイルのNAIKA MCまさに対極の2人の対戦です。
1バース目でFORKは「NAIKAお前に足りないのはライムだ」「これはルールじゃないHIPHOPマナーだ」と韻を踏まないNAIKA MC対して韻を踏めと攻撃します。
これに対してNAIKA MCは「韻を踏まなくてもテッペンを取ったぞ」と韻を踏まなくても勝つことができるとアンサーします。
ここでFORKの韻への愛が爆発します。
◆3バース目
「背伸びすんのはいいけど身の丈は超えるな背伸びはまだ地にあしがついてっからな」
「浮き足だつなあくまで等身大そういう言葉にしか俺は応答しない」
「お前のスタイルが王道になっちまうんだったら今後バトルの熱は相当冷める」
「それが正義だっていうHIPHOPシーンなら俺は抜いた刀をそっと収めるよ」
今後の日本語ラップバトルでNAIKA MCのような韻を踏まないスタイルが王道になってしまうのであれば俺は抜いた刀をそっと収める(もう戦わない)とアンサーするFORK
最後のバースだけで「等身大」「応答しない」 「王道」「今後」「相当+冷める」「そっと収める」と6つの韻を踏みなが一切文章は崩さずメッセージを伝える圧倒的なライミングスキルを見せつけ、ヘッズを魅了しました。
FORKの好きなファッションブランド
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そんなFORKが身につけているファッションブランドは、横浜のB-BOYがよく着ている「WILL」や普段の撮影などで身につけているCOCOLOブランドなどがあります。
FORK程着こなせる人はいないと言われるほど愛用しているのがアウトドアブランドのザ・ノースフェイスです。
もう一つの特徴はFORKの髪型を見たことがないと言われるほど普段からキャップやニット帽などを被っており帽子などもFORKのトレードマークの一つです。
また自身でもRHYMESAVERの服を販売しており200枚が6分で完売してしまうほどの人気ぶりです。
FORKと親交の深いラッパー
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普段自身のSNSにも頻繁に上がる同じ神奈川出身のラッパー、サイプレス上野。
同じダンジョンモンスターのメンバーと草野球をしたり、いろんなラッパーと交流をしているFORKですが、やはり一番親交の深いラッパーと言えば同じICEBAHNのメンバー玉露とKITです。
以前インタビューでFORKの強さはどこからきているかという質問に対して玉露は「ダイヤモンドでしかダイヤモンドを磨けないようにICEBAHNにしかFORKは磨けない」と答えています。
実際にICEBAHNはフリースタイルダンジョン以外は一切ソロ活動をしていません。
このことに関してKITもフリースタイルダンジョンでは一人で戦っているがよく頻繁に「姓はICEBAHN名はFORK」という玉露のサンプリングをしていることから常にICEBAHNのことを考えてくれていると答えています。
FORK自身もダンジョンでの負けはICEBAHNとしての負けと言っているようにこの3人のメンバーは韻よりも固い絆で結ばれていることがわかります。
まとめ
3代目モンスターに就任してからも圧倒的なライミングスキルで勝ち星を重ねるFORK。
その強さは単に韻への愛だけではなく、ICEBAHNとして負けられない思いや、家族の父親として背負っているものが大きいからなのかもしれません。
フリースタイルダンジョン以外では滅多にバトルに出ないFORK。
今後、彼のバトルを見ることができるのはフリースタイルダンジョンが最後かもしれません。
今後も3代目モンスターとしての活躍が楽しみです。