高校生ラップ選手権での「気合の坊主」「未来予想図」「期待のホープ」と言う、当時の高校生ラッパーとはレベル違いの韻を踏んだLick-G。
このバトルがキッカケで一躍注目を浴び、R-指定もメルマガで紹介しました。
Lick-Gのプロフィール
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MCネーム | Lick-G |
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本名 | 伏見弦 |
生年月日 | 1999年4月6日 |
出身 | 神奈川県逗子市 |
身長 | 175cm |
SNS | Twitter / Instagram |
Lick-Gは、神奈川県逗子市出身、2020年6月現在21歳のラッパーです。
日本人離れしたフロウと圧倒的なライミングスキルで、「BAZOOKA!!! 第9回高校生RAP選手権」準優勝、テレビ朝日系列の番組「フリースタイルダンジョン」制覇など若くして輝かしい成績を収めたLick-G。
残念ながら、2017年にフリースタイルバトルからの引退を宣言しており、現在は音源制作に力を入れています。
今回は、そんなLick-Gのプロフィールを紹介していきます。
Lick-Gの名前の由来
“ Lick “は、イギリスのスラングで、イケてる、かっこいい、という意味だという情報を見かけ、そこから取ったそうです。
後で詳しく調べたところ” Lick “というスラングの情報は出てこなかったため、デマかもしれませんが響きが良かったのでそのまま” Lick “という言葉を入れることにしたようです。
また”G”に関してですが、Lick-Gの本名「伏見 弦」の「弦」のイニシャルをとったそうです。
Lick-Gの家族「ハーフ」
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Lick-Gには、イギリス人の母親と日本人の父親、姉がいます。
母親は、大学時代に日本語を専攻、日本に1年間留学していて、英語、日本語の他、数カ国語を操るそうです。
Lick-Gの父親は、Hoodoo Fushimiという名前で音楽活動を行っていて、2019年には楽曲『Takoyaki』でLick-Gと初の親子共作を行いました。
Lick-Gのファッション
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Lick-Gの好むファッションブランドは、HUF、PULP、GOLF WANGです。
HUFはスケーターなどに人気の高いアメリカはサンフランシスコ発祥のストリート系のブランド、PULPは渋谷のGOLF WANGはアメリカのラッパーTyler, The Creatorが創立したブランドです。
Lick-Gの性格
Lick-Gは飽きっぽい性格でラップを始めた時もきっとすぐに飽きるだろう、と思っていたそうです。
また楽曲制作、録音、レーベル業務なども、なるべく一人でやりたいと語っています。
一匹狼な性格なのかもしれません。
Lick-Gの過去の経歴
Lick-Gの生い立ち
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Lick-Gは、1999年、イギリス人の母親と日本人の父親のもとに生まれました。
幼い頃は姉と共にNHKの幼児教育番組を観たり、The BeatlesやCarpentersなどの洋楽を聴いたりして育ったそうです。
Lick-Gの両親は音楽を無理に聴かせるようなことはしなかったのですが、いつも部屋で良質な洋楽がかかっていたので知らず知らずのうちに耳が鍛えられたのかもしれない、とLick-Gは後に述懐しています。
また父親が高校の英語教師をしていたこともあり、家庭内では基本が日本語で時折英語を混ぜるような話し方で会話していたようです。
ただ子供の頃は音楽の道に進むつもりはなく、陸上とレスリングに励むスポーツ大好き少年だったそうです。
Lick-GのHIP HOPとの出会い
Lick-Gは明確に誰の影響でHIP HOPにハマったというのはないそうですが、中学生の頃にYoutubeで関連動画に上がってきた日本語ラップの楽曲から影響を受けたそうです。
アメリカのギャングスター・ラッパーICE-Tの著書の翻訳や、同じくアメリカのラッパー・プロデューサーのKRS-ONEへのインタビューを手がけるほどのHIP HOPジャンキーだった父親の影響で、部屋ではアメリカの伝説的ラッパー2pacの楽曲がかかっていたそうです。
しかし当時は興味がなかったとのことです。
Lick-Gのラッパーとしての経歴
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中学生の時にラップをはじめたLick-Gでしたが、周りにラップをやっている友人知人がおらず、はじめはインターネット上でサイファーやフリースタイルバトルをしていたそうです。
中学2年生の頃には、地元神奈川県の横浜や横須賀のサイファーに通い、フリースタイルバトルの大会にもエントリーするようになりました。
高校生になると、” KING OF KINGS “や「BAZOOKA!!! 第8回高校生RAP選手権」といった全国規模の大きな大会への出場で注目を集めます。
「BAZOOKA!!! 第9回高校生RAP選手権」では決勝まで進み、後に「フリースタイルダンジョン」2代目モンスターに抜擢されることになる裂固との激戦の末敗れてしまいますが、見事準優勝を果たします。
この裂固とLick-Gの戦いは高校生離れしたスキルの持ち主同士の現在まで語り継がれる名勝負で、どちらが勝っていてもおかしくなかったとファンの間でも言われています。
その後数々の大会で活躍し、若手ナンバーワンフリースタイラーの名を欲しいままにしたLick-Gは2017年のKING OF KINGS終了後にTwitter上でフリースタイルバトルからの引退を示唆するコメントをします。
また同年、待望のファーストフルアルバム『Trainspotting』を「フリースタイルダンジョン」審査員でもあるラッパーのKEN THE 390が代表を務めるレーベル” DREAM BOY “よりリリースします。
ちなみに『Trainspotting』というタイトルは1996年公開のイギリスの同名映画からとったそうです。
そしてLick-Gは、引退宣言後でありますが、2018年に「フリースタイルダンジョン」にチャレンジャーとして登場します。
2代目モンスターのACE、FORK、輪入道、呂布カルマを危なげなく審査員全員一致のクリティカルで勝利したLick-Gは、続くラスボス般若もクリティカルで勝利し、なんとモンスター全員にクリティカル勝利しての100万円獲得という「フリースタイルダンジョン」史上初の快挙を成し遂げます。
その後自主レーベル” Zenknow “ を立ち上げ、コンスタントに楽曲を発表し続けています。
2020年4月にはコロナウイルス感染症による緊急事態宣言が出された状況下で、外出を自粛する人たちに向けて、『Stay Home Beats (Free Beats)』という自らが手がけたテイクフリーのビートを発表。
ラップだけにとどまらずトラックメイク・レーベル運営とマルチな才能を発揮しています。
Lick-Gのデビュー曲
Lick-Gのデビュー曲は、2017年にリリースされたファーストフルアルバム『Trainspotting』のタイトルトラックである『Trainspotting』です。
Lick-Gのラップスタイル
フリースタイルバトル時は、とにかくハイレベルなスキルで圧倒するスタイルです。
日本人離れしたリズム感と、極めて即興性の高いライミングで、相手を圧倒します。
相手との対話という面においては、言葉の上での対話ではなく、音楽的な領域で共鳴することを目的としていて、単なる口喧嘩のようなバトルを嫌っているようです。
音源では、現行のアメリカのラッパーらのスタイルを元にしながら、日本語英語を織り交ぜてオリジナルなスタイルを作ることに専心していて、シャウト、トラップ、バラードなどかなり幅広い曲調の上で変幻自在のラップを披露します。
日本だけでなく、サブスクリプション・サービスやYoutubeなどを通じて、世界中の人に聴いてもらえるように、という思いが念頭にあるようです。
Lick-Gが所属しているレーベルやチーム
現在はLick-Gの自主レーベル”Zenknow”に所属しています。
“Zenknow”とは、「全能」という意味もあるかもしれないし、「禅」という意味も含まれているかもしれないし、いろんな解釈ができる名前にしたかったそうです。
ファーストフルアルバム『Trainspotting』は「フリースタイルダンジョン」審査員でもあるラッパーのKEN THE 390が代表を務めるレーベル” DREAM BOY “からリリースされました。
Lick-Gと仲の良い人物
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Lick-Gと仲の良い人物は、「自閉症と共に生きるラッパー」GOMESSです。
GOMESSとは居酒屋で4時間も語り合うほどの仲だそうです。
また父親である「宅録ファンクアーティスト」Hoodoo Fushimiとも2019年には楽曲『Takoyaki』を共作するなど、仲が良いです。
Lick-Gのオススメの音源
Trainspotting
2017年にリリースされたファーストフルアルバム『Trainspotting』のタイトルトラックです。
Lick-Gの流浪なバイリンガル・ラップが小気味良い1曲。
Mellow Akira
『Trainspotting』収録曲。
メロウアキラ=アキラメロウ(諦めろ)という言葉遊びのフック(サビ)が特徴的な、HIP HOPの伝統的な手法であるセルフボースト(自己賛美)のリリックと、それを裏付けるハイレベルなフロウとライミングが印象に残る、Lick-Gの代表曲です。
Twin Peaks
2018年リリース。
トラップビート上でのLick-Gのシャウトが鮮烈な印象を残す、それまでのLick-Gのディスコグラフィーには無いタイプの1曲です。
夢の恋
2018年リリース。
近年のLick-Gには珍しい、スタンダードなミドルテンポのビート上でスムースなフロウを披露する曲です。
かなりストレートなラブソングです。
雪の惑星
2016年にネット上に自らがアップした音源。
アルバムデビュー前にして既に完成された高いスキルには舌を巻きます。
ドラッグを摂取する様子を描写したかのようなリリックが面白い1曲です。